例会報告

第2256回例会(2024年5月14日) ゲスト卓話

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本日は、大分県済生会日田病院 林田良三院長によるゲスト卓話 テーマは「済生会日田病院の使命と課題」です。

◆理念
正式名称は、「社会福祉法人 恩賜財団 済生会支部 大分県済生会日田病院」
「済生」の心を受け継ぎ、医療と福祉の充実・発展を通して、安心して暮らせる地域社会の実現に貢献することを理念に掲げています。

◆済生会病院誕生のルーツ
済生会のルーツは、110年前、格差社会に恩賜財団として忽然と誕生しました。
日露戦争に勝利する一方で格差社会 貧富の差の拡大が生まれました。
「済生会物語」 堀賢次 著 より引用
東京下町の万年長屋では木枯らし吹きすさぶ夜にも親子7人が空きっ腹をかかえて煎餅布団にくるまり・・・・病人がでれば、医師にもかかれず、売薬も買えず、ただ死を待つばかりという惨状である。
明治天皇の済生勅語(1911/明治44年2月11日)
(抜粋)
・・・・無告ノ窮民ニシテ醫藥給セス天壽ヲ終フルコト能ハサルハ朕カ最軫念シテ措カサル所ナリ乃チ施藥救療以テ濟生ノ道ヲ弘メムトス茲ニ内帑ノ金ヲ出タシ其ノ資ニ充テシム・・・・
(抜粋訳)
貧しく、その窮状を告げることもできず、医療を受けられず、天寿を全うできない者がいるのは私の最も心を痛めるところである。こうした人々に無償で薬を与えて医療を施しそれによって生(いのち)を済(すく)うという活動を広めていきたい。手元金を出すので、これをもとに彼らが頼るところをつくってもらいたい
こうして、済生会病院が開院することとなりました。

◆済生会日田病院の3つの役割
済生会日田病院は、以下の3つを大切な役割として取り組んでいます。
①「済生」の心  無料低額診療の実施
②医療と福祉を通して地域社会に貢献 地域定着支援センター、更生保護施設
③医療と福祉を通して地域社会に貢献 大分県西部医療圏唯一の公的病院
①無料低額診療とは?
社会福祉法第2条第3項9号
経済的な理由で必要な医療を受ける機会が制限されないように、無料または低額な料金で診療を受けられる制度
1.生活困難者に対する診療費減免
2.生活困難者が持つ多様な問題点に着目し、自立支援相談機関、地域包括支援センタ-、社会福祉協議会などの福祉制度につなぎ、「生活」支援
例えば
・医療費の支払いをすると、生活が困難になってしまう
・病気や障害のため仕事ができず、医療費の支払いが困難
・失業などにより収入がなくなり、医療費の支払いが困難
・医療費が支払えないため、治療を受けられない
基準 生活保護法による保護を受けている者及び無料又は診療費の10%以上の減免を受けた者の延数が取扱い患者の10%以上
という方に対して行っています。
無料低額診療実施施設
全国に約700か所、平均13.2/県ですが、実施0の県が2県、実施1の県が5県あります。
実施医療機関は、済生会、全国福祉医療施設協議会、全日本民主医療機関連合会等です。
大分県は大分県済生会日田病院との大分健生病院の2施設です。

◆済生会日田病院が誕生するまで
昭和45年3月 日田・玖珠広域市町村圏の振興計画が計画され、公立病院設立に向けて動き出しました。
昭和53年1月 社会福祉法人恩賜財団済生会に進出要請
昭和54年1月 日田郡市医師会 医師会立病院構想
昭和60年10月 医師会立病院の建設を決定
昭和60年12月 済生会病院の早期実現を期す市民決起集会→ここで済生会誘致に一本化されました。
平成2年(1990年)10月1日 開院

◆地域唯一の公的病院としての役割
地域に欠如、不足している医療機能の補完するため、以下のことに取り組んできました。
平成2年10月1日 共同利用型病院(24時間、365日二次救急対応)
平成3年3月12日 へき地中核病院(へき地医療拠点病院)
平成9年3月28日 災害拠点病院
平成11年4月1日 第2種感染症指定医療機関 許可204床
平成15年4月1日 救急ユニット(ICU, CCU, 救急病棟)
平成16年4月1日 透析医療開始 (17床)
平成20年2月8日 地域がん診療連携拠点病院
平成25年6月10日 地域医療支援病院
平成27年10月1日 緩和ケア病棟 14床

大分県西部医療圏唯一の公的病院として取り組んでいますが、病院経営には、課題が山積しています。
自治体の理解や支援、また地域の皆さんの協力により済生会日田病院の経済的安定させ、地域医療や福祉に貢献していきたいと考えています。


本日、新入会員の冷川会友の入会式が執り行われました!

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