例会報告

第2266回例会(2024年8月27日) 地区出前講座 会員増強セミナー

  • LINEで送る

本日は、会員増強拡大部門 佐土原部門長による「地区出前講座 会員増強セミナー」です。

【会長の時間】
今回の会長の時間は、「薬の業界、医療業界の棚からひとつかみ」ということで、テーマは、「マイナ保険証」についてです。
皆さんマイナ保険証ってご存じですか。マイナンバーカードを保険証として利用することです。
ちなみにマイナンバーカードは皆さん作りましたか?
自分のマイナンバーカードを作っているという方は挙手を。作ってない方は挙手を。
なるほどですね。
ちなみにまだ私は作っていません。
もうひとつお聞きします。紙の保険証がなくなることは、ご存じでしょうか?
正確にいいますと、今年の12月2日をもって新しい保険証は発行されなくなります。これは、国民健康保険、後期高齢者受給者証、社会保険の協会けんぽなどすべての保険証に適用されます。国民健康保険や後期高齢者受給者証は、基本的に来年の7月31日まで使用できますが、8月1日以降の保険証は、市役所から送られてきません。社会保険は、有効期間は記載されていませんが、今年の12月2日から1年間しか使えません。こんなこと誰が決めたんでしょう。これは、河野デジタル大臣が、マイナンバーカードの普及率を上げるために、突然言い出したことから始まります。マイナンバーカードを作って、それを保険証として使いなさい。ということです。
本来マイナンバーカードは任意のはずが、これでは強制的に作らなければならなくなります。
では、マイナンバーカードがなければ、病院や薬局で医療保険を受けることはできないのでしょうか?暫定的に、マイナンバーカードがない人には、「資格確認書」といく紙が市役所から送られてきて、それを使って、病院や薬局に行くことになります。私から言えば、わざわざ資格確認書を作らずとも、紙の保険証を今まで通り使えばいいと思っています。「資格確認書」の作成や郵送、誰がマイナンバーカードをもっていないかの確認など多くの経費や作業の無駄が発生します。次の問題として、マイナンバーカードを持って病院に行ったとしても、保険証のように受付にマイナンバーカードをハイってわたすことはできません。患者自ら、病院や薬局の受付にある「オンライン資格確認」の機械にマイナンバーカードを差し込み、その機械に内蔵されているカメラで本人確認をした後、4つの項目について順番にそれぞれ、同意するか、同意しないかのボタンをタッチします。ここまでのことをして、初めてマイナンバーカードが保険証としての使用することができます。しかも毎回すべての患者さんが行うことになります。お年寄りなど使い方がわからない人が操作するとすごく時間がかかりますし、使い方がわからないといって私たち職員が呼ばれます。
現在、マイナ保険証の利用率は、全国平均でも11%くらいですが、このくらいでも時間がかかっている状況なのですから、これが紙の保険証がなくなり、100%マイナ保険証になったら、機械の前に行列ができるのは目に見えています。操作を教える職員を1人つけなきゃいけなくなるのではないかと医療現場は、戦々恐々としています。ほかにもこんなことがあります。患者さん本人が診察を受けて、薬は家族がとりにいくというパターンもあり得ます。この場合、今までであれば、患者本人の紙の保険証を預かってくればよかったのですが、マイナ保険証では、本人のマイナンバーカードを預かってくればよいわけではありません。本人確認が必要なので、本人でない場合は暗証番号が必要になります。暗証番号がわからければ、保険の適応ができません。よって、患者の家族は薬をもらうことができなくなります。まだ、ご家族ならば、暗証番号も教えられるでしょうが、これが、老人ホームや施設に入っているかたで、施設の職員が代わりに薬をとりに行く場合はどうでしょう。職員に暗証番号教えますか。職員側にしてもそんな暗証番号を教えられても責任は持てないでしょう。銀行口座のひもづけをしていたらなおさらです。もうひとつ、意識がなくなって倒れて救急車で運ばれた人にどうやってマイナ保険証で本人確認ができるのでしょう。今医療現場では、いろいろな理不尽なことが起こり、今後はさらにこの混乱に拍車がかかることが考えられます。
なぜこんなことが起こっているかと考えれば、医療保険をデジタル化してよくすることから始まるのではなく、マイナンバーカードを国民全員に持たせるといくことを優先させたことが理由です。目的と手段が逆になっているからこそ起こっている状況です。もちろん、マイナ保険証でデジタル化することによる恩恵の部分も確かにあります。
しかし、しばらくは恩恵よりも負担の方が大きくなります。河野デジタル大臣の周りには、医療現場に詳しい人はいなかったのかといいたくなります。ちなみに医療保険だけでなく、介護保険もマイナンバーカードに統一されることに決まっていますし、紙の保険証は、本人確認の書類から外されることも決まっています。いろいろな問題をかかえつつ、保険証廃止の日は刻一刻迫ってきています。私たちも国には逆らえません。私たち医療現場から皆さんにお願いすることは、今後は、病院も薬局もぜひマイナンバーカードを持って受診していただき、できるだけ早く使い方に慣れていただきたい。
早め早めに行動することにより、今後の混乱をできるだけ回避できるのではないかと考えています。
どうぞ皆さんご協力をお願いいたします。
以上で本日の会長の時間「マイナ保険証の棚からひとつかみ」を終わります。ありがとうございました。

 

 

 

★例会の内容は、Facebookに掲載しております。

■■■ロータリー活動に興味・関心がある方の入会をお待ちしております!■■■
日田中央ロータリークラブは2025-2026年度に創立50周年を迎えます。
節目の年に向けて会員増強にも力を入れています。
────────────────────────────────────
次回以降の例会
9月3日(火)クラブフォーラム
9月10日(火)休会
9月17日(火)会員卓話(冷川会友)
9月24日(火)出前セミナー(My Rotaryへの登録 活用方法 中津RC 松本逸文様)
10月1日(火)早朝清掃例会(三隈川公園 記念モニュメント清掃)
★内容や日程が変更になる場合があります。
────────────────────────────────────
【例会会場】
KIZAN倶楽部 大分県日田市隈1丁目3-16
★駐車場は、KIZAN倶楽部前の日田市営駐車場をご利用ください。
満車の場合は、ビジネスホテルパークインサトーの駐車場をご利用ください。(徒歩7分)

  • LINEで送る